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調査レポート R&A「読書離れに効くオーディオブックの市場拡大戦略を探る―2億6800万のMAUを獲得した『Ximalaya』のケーススタディ」
2022年12月27日
株式会社KDDI総合研究所
KDDI総合研究所は、国内外のICT市場動向、情報通信政策などについて多角的な視点から調査したレポートR&Aを発行しました。
タイトル:読書離れに効くオーディオブックの市場拡大戦略を探る―2億6800万のMAUを獲得した「Ximalaya」のケーススタディ
執筆者 :劉 亜菲
サマリー
近年、スマートフォンなどの情報機器の普及や視力上の健康問題、仕事や勉強の多忙さにつき、生活者の「読書離れ」が進んでいる。その進行にオーディオブックが歯止めをかける効果が期待できる。なぜなら、移動、運動、家事などをしながら耳で本を楽しめるオーディオブックは「スキマ時間を活用できる」「目が疲れない」「手軽に聞ける」といった特徴により、読書量の低減要因を解消するからである。海外ではオーディオブック市場が急速に拡大する一方、日本におけるオーディオブックの利用率が低い水準にとどまる。本稿は2億6800万のMAUを獲得したオーディオブック配信プラットフォーム「Ximalaya」を取り上げ、その持続的な集客に寄与する施策について考察した。これにより、オーディオブックの市場拡大に有効なマーケティング戦略における3点の示唆を見出した。(1)コンテンツを充足させるために、出版社との版権提携やクリエイターの育成に取り組んで制作資源を拡充し、制作管理のデジタル化を通して生産性を向上させる。(2)IoT端末、リアル店舗・施設、動画配信プラットフォームなど多業界とのコラボレーションを行い、あらゆる生活シーンにサービスの利用機会を作る。(3)サブスクリプション、単体販売、広告、投げ銭、ECなどをマルチ展開し、マネタイズ手段の多角化によってコンテンツの低価格販売を実現する。これらの戦略や施策を日本に応用する可能性を国内市場の課題と生活者ニーズを踏まえて検討した。
地域:中国 日本
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