研究員・アナリスト紹介
Researcher Profile
Beyond 5G/6G時代に向けた無線通信方式
神渡 俊介
カミワタリ・シュンスケ
2020年KDDI入社後、運用部門でのネットワーク設備の保守・運用業務を経て、2021年KDDI総合研究所に出向、Beyond 5G/6G時代に向けた無線通信方式の研究/標準化活動に従事。現在は、エリア内の基地局を協調動作させることでユーザの位置によらず最適な通信品質を提供するセルフリーネットワークの研究に従事。特に、5Gより活用されているミリ波帯をはじめとした高周波数帯域を用いたセルフリーネットワークに適したビームフォーミング方式の実現に向けた研究を行っている。関連する国内外の学会活動に加えて、国際標準化団体の3GPPにおいても研究成果の規格化を目指し活動している。2024年に電子情報通信学会「学術奨励賞」を受賞。韓国の通信政策・市場戦略
キム ダジョン
キム・ダジョン
韓国出身。2016年KDDI Koreaに入社し、韓国の通信市場や通信関連市場についての政策や市場戦略の調査に携わる。政策では、端末補助金規制、周波数オークション、ユニバーサルサービス、GAFAを始めとするプラットフォーム規制、個人情報保護法などの調査を行い、市場戦略の調査では、韓国通信事業者の5G料金プランやサービス、AIやUAM等のビジネスモデル、SDGs等を調査していた。その後、2022年にKDDI総合研究所入社、通信市場・通信関連政策に加え、韓国でのリテールテック、Eコマース、AI、教育、2030年の未来像を踏まえた食生活や働き方など、KDDIの戦略分野に幅を広げ調査している。次世代ネットワークアーキテクチャ
加藤 尭彦
カトウ・タカヒコ
2018年KDDI入社後、開発部門で5Gモバイルネットワークの開発業務を経て、2022年からKDDI総合研究所で、2030年を見据えた次世代ネットワークアーキテクチャの検討に従事。現在は、東京大学と共同で設立した「未来スマート社会研究」社会連携講座を担当し、Beyond 5G/6G時代におけるスマート社会基盤の構築に関する研究開発を行っている。具体的には、ウェアラブルセンサをはじめとした膨大な数のセンシングデバイスから収集したデータを効率的に保持・流通するためのネットワーク技術の研究に注力している。また、関連する国内外の学会で研究発表を行うとともに学会の運営業務にも携わっている。情報セキュリティ・暗号
成定 真太郎
ナリサダ・シンタロウ
2018年KDDIに入社後、運用本部でのシステム開発業務を経て、2019年からKDDI総合研究所で耐量子計算機暗号(量子コンピュータによる攻撃に耐性のある暗号方式)や高機能暗号、AIセキュリティに関する研究に従事。現在は、耐量子計算機暗号の一種である符号暗号に関する研究を行っている。符号暗号を実際に解読して、その安全性を詳細に評価することにより、安全性と速さを両立する次世代暗号方式の実現に貢献したいと考えている。これまで、Decoding Challenge(符号暗号の暗号解読コンテスト)での世界記録9回達成。CRYPTREC(Cryptography Research and Evaluation Committees)委員として我が国の暗号政策に貢献(2023年度-)。6G時代のネットワークアーキテクチャ・マネジメント
伊神 皓生
イカミ・アキオ
2013年にKDDI入社後、5G向けアクセスネットワークの企画及び伝送機器(WDM/SW/Router)の開発業務に従事。2018年KDDI総合研究所に配属、無線分野の研究開発に従事し現在に至る。KDDI総合研究所では、ダイナミック周波数共用の研究の後、現在は6Gへ向けたRANアーキテクチャ・マネジメントに関わる研究を担当。RAN視点での無線信号処理機能の制御、伝送区間を考慮した次世代RANアーキテクチャ、共通仮想基盤上でのRANとコアネットワークの連携といったネットワーク全体を俯瞰した検討から、数理最適化・AI/ML・量子技術のRAN制御への応用まで幅広い技術を用いた研究を進めている。6Gへ向けたO-RANでの標準化活動にも従事。2020年に電子情報通信学会から「学術奨励賞」を、2022年に国際会議IEEE VTC2022-Fallにて「Best paper award」を受賞。トラスト、サイバー攻撃対策
三本 知明
ミモト・トモアキ
2014年KDDI入社後、運用部門でシステム開発業務の経験を経て、2015年からKDDI研究所(当時)にてセキュリティ・プライバシの研究開発業務に従事。その後2020年から2023年まで国際電気通信基礎技術研究所にてプライバシ強化技術に関する共同研究の立ち上げを主導。2023年から再びKDDI総合研究所に配属となり、トラストおよびサイバー攻撃対策の研究に取り組む。現在は主に信頼性の高いサイバー脅威情報の収集や、それらを活用したサイバー攻撃対策に関する研究を担当している。東洋大学非常勤講師および大阪大学招へい准教授として講義活動にも従事。博士(工学)。SBOM(ソフトウェア部品表)・デジタルID認証
小島 孝夫
コジマ・タカオ
インターネットプロバイダやシステムインテグレータでの25年にわたるインターネット業務経験の中で、システムエンジニアとして官公庁・金融向けエンドポイントセキュリティを設計・展開。情報セキュリティ大学院大学で博士号(情報学)を取得後、情報セキュリティの専門家としてKDDIに入社し、米国シリコンバレーに駐在。OpenID FoundationやFIDO Allianceといったグローバルな標準化団体での活動を通じて得た国内外セキュリティ専門家との豊富なソーシャルネットワークを活かして、「au ID」のオープンアーキテクチャ化・フィッシング対策を開発。研究所では通信分野におけるSBOM(ソフトウェア部品表)などのサプライチェーンセキュリティの研究に従事。米ACM会員。光ファイバー情報通信
エルソン ダニエル
エルソン・ダニエル
Born in the UK. Completed a undergraduate degree at Imperial College London in Physics, before moving to UCL (University College London), to complete a PhD in optical fibre communications. During which I had a 4-month internship at NICT looking at using multicore fibres. After graduation I moved to the Photonic Transport Network Laboratory at KDDI Research in 2019 to continue this research. Now I focus on novel transmission schemes and future options for fibre optic based networks.市民共創、UIUXデザイン
杉浦 彰彦
スギウラ・アキヒコ
美術大学でセノグラフィーを学び、社会人を経て修士を機に渡独。修了後はドイツでUXリサーチ、UIUXデザイン、ローカライゼーションなど、デジタルプロダクト関連のデザインに従事してきた。2023年にKDDI総合研究所入社後は、主に市民共創や市民文化活動の支援をテーマに研究を行っている。オープンイノベーションの下地として、専門知識や暗黙知を(現場の必要や状況に沿った形で)どう伝達・集約・蓄積していくか?といった問題に、ふじみ野市文化協会支援をはじめとした様々な実践活動とツールの開発を通して取り組む。電波伝搬
伊藤 智史
イトウ・サトシ
2015年KDDI入社後、運用部門でメールサーバーの保守運用業務の経験を経て、2016年にKDDI総合研究所に配属。その後、2021年からKDDIでRAN機能開発の企画業務に従事したのち、2022年から再びKDDI総合研究所に配属となり現在に至る。KDDI総合研究所では、移動通信システムの研究開発に従事し、これまで5G導入に向けたミリ波帯電波伝搬特性の解明やモデル化に関する研究を実施。現在はB5G/6Gに向けたテラヘルツ帯等の新たな周波数帯に関する研究や機械学習による電波伝搬特性のモデル化などの研究を担当。専門研究は電波伝搬で、アンテナ・伝搬研究専門委員会に参加し、2021年に電子情報通信学会「学術奨励賞」を受賞。ヘルスケア
永田 雅俊
ナガタ・マサトシ
KDDI入社後、インターネット設備の運用・保守業務を経て、2015年からKDDI総合研究所でヘルスケア領域の研究開発に従事。健康推進のための行動変容研究に携わる過程で、人を対象とした研究実験倫理に関する所内の規程づくりを行い、倫理審査のための仕組みを整備。現在は、ゲノム・エピゲノムデータ等の生体情報を用いた、疾病予防や健康増進に関する研究を担当。健康関連データの解析を通じて、健康寿命の延伸のために一人ひとりに最適なライフスタイルの提案ができることを目指し、倫理やセキュリティにも留意しながら研究を進めています。情報処理安全確保支援士、統計検定準1級(2022年最優秀成績賞受賞)。モバイルコア
鈴木 理基
スズキ・マサキ
シンクタンクでエンジニアを経験後、博士号を取得しKDDIに入社。KDDI総合研究所では、モバイルコアに関連する研究開発/標準化に従事し、近年ではETSI ISG MECにてMEC federationに関わるスタディおよび仕様作成のワークアイテムをラポータとして牽引しました。更に、その社会実装に関するホワイトペーパーをエディタとして完成させ、IEEEなどの国際学術会議やEU DG CONNECT主催のイベント等で講演を行い、規格普及に寄与しています。 2022年からはモバイルコアの研究開発/国際標準化を担当するチームのリーダーを務め、6Gの新たなモバイルコアのアーキテクチャ実現を目指して、高性能・レジリエント・カスタマイズを主軸にした要素技術の研究開発/標準化を進めています。 2023年に日本ITU協会賞奨励賞を受賞。光ファイバー無線
二村 真司
ニムラ・シンジ
KDDI入社後、au基地局の運用業務、通信エリア品質改善業務を経て、2021年からKDDI総合研究所で、光ファイバー無線を中心とした光伝送技術に関する研究に従事。現在はBeyond 5G・6G時代に求められる高速大容量な無線通信を支える技術として、複数の基地局向けに無線信号を多重して伝送する方式を担当し、無線と光を融合させた新たなネットワーク構成の実現に向けた研究を行っている。専門研究は光アクセス伝送技術で、関連する国内外の学会にて活動中。シンクタンク・産業・デジタルマーケティングリサーチ
劉 亜菲
リュウ・アヒ
中国出身。北海道大学国際広報メディア・観光学院博士課程修了。博士(学術)。専門分野は、ソーシャルメディア、ネットオピニオンリーダー、ネット世論形成。KDDI総合研究所入社後、中国OTT産業・デジタルマーケティングに関する研究調査を担当。近年は、インフルエンサーマーケティング、デジタルコンテンツ、ECビジネス(ライブコマース、ソーシャル共同購買)を中心とした調査・戦略検討・事業化支援に従事。日本マーケティング学会カンファレンス、情報通信学会全国大会などで研究発表を実施。フォトニクス
石村 昇太
イシムラ・ショウタ
2015年KDDI入社後、auひかり保守運用業務を経て、2016年からKDDI総合研究所で、光ファイバー無線・マイクロ波フォトニクスの研究に従事。現在は、非線形光学、光デバイス、光コンピューティングなどの研究に従事。2014年光通信システム研究会「論文賞」、2019年電子情報通信学会「学術奨励賞」などを受賞。国際学会European Conference on Optical Communication(ECOC)、国際学会Asia Communications and Photonics Conference(ACP)、国際学会Pacific Rim Conference on Lasers and Electro-Optics(CLEO-PR)、レーザ・量子エレクトロニクス研究専門委員会などの専門委員を歴任。博士(工学)。循環経済
経沢 正邦
ツネザワ・マサクニ
大学でアンテナ・電波伝搬などの通信工学を専攻し修士課程を修了。2017年にKDDIへ入社。社内業務効率化のシステム開発業務を経て、2018年からKDDI総合研究所で研究開発計画の立案・管理・評価の取りまとめなどの企画業務などに従事。同業務の中で取り組むべき研究領域の調査・プロジェクト化に携わり、新たに立ち上げた循環経済の研究プロジェクトに2021年から現在まで取り組む。2022年から業務の傍らで東京大学工学系研究科博士課程に入学し、ライフサイクル工学について学んでいる。サステナブルな社会の実現を目指し、これまでにない資源循環システムや環境影響評価手法、ビジネス設計方法論の研究開発などを進めている。マルチモーダル・モデリング
王 亜楠
オウ・アナン
2017年KDDIに入社後、運用業務を経て、2018年からKDDI総合研究所で、マルチモーダルモデルの研究に従事。現在、人間のように目の前の状況を的確に説明ができて、目的タスクの達成に必要とするプランニングや推論ができるエージェント型マルチモーダルシステムの研究を担当。2020年~2023年にスタンフォード大学で客員研究員として共同研究に従事、視覚常識推論(VCR)タスクで世界1位を達成(*2022年4月時点)、ICCV2023で採択論文を発表。博士(工学)。コネクティッドネットワーク・ネットワーク運用自動化
河崎 純一
カワサキ・ジュンイチ
入社後、国際通信の監視・運用業務を経て、2016年からKDDI総合研究所で、現場経験を生かし運用自動化の研究開発に従事。現在は、自動化のトリガーとなる通信障害検知や分析に、AI技術を活用することで、ネットワーク運用を効率化・高度化するための研究を担当しています。専門研究は、運用管理・自動化で、国内外の関連学会において発表すると共に、国際標準化団体ETSI ZSMにおいても活動し、研究で得られた成果の規格化提案も行っています。映像符号化
河村 圭
カワムラ・ケイ
大学で博士課程を修了後KDDI入社。2010年からKDDI研究所(当時)で、映像符号化方式の研究と、その国際標準化活動に従事。その後、KDDI企画部門にて、STB(Set Top Box)開発や機能拡張、映像伝送などの経験を積む。現在は、最新の映像符号化方式であるVVC(Versatile Video Coding)実用化に向けたエンコード方式の研究開発や、VVC拡張方式の標準化活動を牽引。さらに、グループメンバーと共に、点群データの取得、符号化、再生に関する研究にも対象を広げています。2013年度 電子情報通信学会「学術奨励賞」、2019年映像メディア学会「次世代テレビ技術賞」、2020年情報規格調査会「標準化貢献賞」を受賞。博士(国際情報通信学)。シンクタンク・海外市場・政策リサーチ
加藤 尚徳
カトウ・ナオノリ
通信系シンクタンクでの研究員を経て、KDDIに入社。現在は、KDDI総合研究所で、情報法制(プライバシー・個人情報等)を中心とした法制度や技術の調査・研究・コンサル業務に従事しています。2019年3月「日米欧の自動走行に関する政策動向比較と今後の我が国の方向性に関する一考察」で、情報処理学会「山下記念研究賞」を受賞。2019年12月、AIの開発原則や法規制の動向調査に対して、IDF優秀若手研究者として表彰される。総合研究大学院大学複合科学研究科情報学専攻単位取得満期退学、修士(情報学)、一般社団法人次世代基盤政策研究所理事・事務局長、放送大学客員准教授、理化学研究所革新知能統合研究センター客員研究員、神奈川大学非常勤講師、慶應義塾大学SFC研究所上席所員。映像メディア・XR
今野 智明
コンノ・トモアキ
KDDI入社後、Web技術の開発やVRに関する商品企画業務を経て、2018年からKDDI総合研究所で、XRに関する研究に従事。現在は、XRの要素技術の一つである自由視点映像に関する研究を主に担当。自由視点映像は、多数のカメラで撮影した映像から人物などの3Dモデルを生成し、任意の視点の映像を作り出すことができる技術で、スポーツ観戦やテレプレゼンス等のさまざまな分野での活用が考えられます。チームメンバーと共に、技術としての完成度を高め、技術の実用化を推進しています。機械学習(能動学習、説明可能AI)・ユビキタスコンピューティング
西村 康孝
ニシムラ・ヤスタカ
2008年に入社後、KDDI研究所(当時)でモバイルコンピューティングや、超音波による測距・通信技術などの研究に従事。その後、KDDI企画開発部門にて、Set Top Boxや連携タブレット・アプリの企画・開発などを経験。現在は、KDDI総合研究所にて、AIがユーザーと協調して効率的に学習する人間協調学習や、大規模モデルのマルチモーダル対応などの研究を担当。2020年~2023年にジョージア工科大学で客員研究員として共同研究に従事。2012年に電子情報通信学会「学術奨励賞」を受賞。