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2048QAM超多値変調での光ファイバ伝送に成功

特殊な装置を用いずに多値度の世界最高記録を更新

2021年6月29日
株式会社KDDI総合研究所

KDDI総合研究所は、University College London(UCL)の研究グループTRANSNET(注1)と共同で、機械学習により伝送誤りが少なくなるように信号点配置を選ぶジオメトリック整形を導入し、特殊なレーザ等を用いず2048QAM(注2)光ファイバ伝送(16.9ビット/シンボル(注3)、伝送距離100km)を実現しました。2048QAMの多値度は、ジオメトリック整形を導入した伝送において世界最高です。

 

今後、データセンター間のインターコネクションやモバイルバックホール等に適用する、超高速光トランシーバの基本技術として期待されます。

 

本研究成果は、光学関連で影響力のある国際学術誌「Optics Express」に採択されました。

 

詳しい論文内容はこちら
論文タイトル:2048-QAM transmission at 15 GBd over 100 km using geometric constellation shaping
著者:若山雄太(KDDI総合研究所), Thomas Gerard, Eric Sillekens, Lídia Galdino, Domaniç Lavery, Robert I. Killey, and Polina Bayvel(UCL)

 

 

(注1)TRANSNET
University College London(UCL)を中心としたAston UniversityならびにUniversity of Cambridgeとの共同研究プロジェクトで、次世代ディジタル通信インフラへのトランスフォーメーションに必要な技術創出を研究テーマとしています。
(注2)2048QAM:
振幅と位相を変調することで2048の異なる状態を表現できる変調方式です。
(注3)ビット/シンボル:
1回の変調で送ることのできる情報量の単位です。

 

※ニュースリリースに記載された情報は、発表日現在のものです。 商品・サービスの料金、サービス内容・仕様、お問い合わせ先などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。