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ビデオ・レクチャー第3弾:コロナ後の社会とAI

2020年8月18日
株式会社KDDI総合研究所

KDDI総合研究所は、新型コロナウイルスによる自粛期間におけるテレワーク・プロジェクトの一例としてリサーチフェロー小林雅一の発案によるビデオレクチャー第3弾を掲載しました。
詳細はこちらからご覧ください。

 

 

新型コロナ・ウイルスの感染が止まるところを知りません。この災禍に最先端の科学技術で立ち向かうことは可能でしょうか?

 

たとえば、ここ数年、世界的なブームとなったAI(人工知能)を使えばどうでしょう。恐らく少なからぬ人たちが、そのような期待を抱いたのではないかと推察されます。が、残念ながら、AIの力で新型コロナの感染拡大を阻止したとか、その特効薬やワクチンの開発に成功した等という話は、(少なくとも現時点では)聞かれません。

 

これはAIに対して、そうした期待を抱くこと自体に無理があるということでしょう。科学とは本来、そういうものではないからです。AIは近年、様々な産業領域で開発が進められている「技術」という側面もありますが、より本質的には未だ研究途上の「科学」と見るべきでしょう。こうした科学のブレークスルーはランダムに起き、あるとき思いがけない分野で誰も予想もしなかったような急発達を遂げるものです。

 

逆に、今、私達がこれこれこういうことで困っているから、すぐにでもこの問題を解決してくれないか、といった要求には科学は応えられないことが多いのです。もっとも新型コロナのワクチンは早ければ年内には登場すると言われますが、これは従来5~15年かかるとされる中で、常識的にはあり得ない開発スピードによる、あくまで例外的なケースと見るべきでしょう。

 

これに対しAIはワクチン開発に応用される医学・薬学等とは全く異なる分野ですから、今回のような突発的事態に対し、そう素早く対応することはできないのです。ただし長い目で見れば、ウイルス感染に対する抵抗力を備えた次世代社会を構築する上で、AIは大きな役割を果たしてくれるでしょう。

 

既に、その兆しは社会の随所で現れ始めています。ウイルス感染の拡大を防ぐための、コンタクトレス(非接触)社会やジョブ・オートメーション(仕事自動化)を実現するために、AIを搭載した新型ロボットなどが各種の作業現場に導入されています。

 

本レクチャーではこれらの事例を紹介すると同時に、そのベースにある現代AIの仕組みや社会的意味、産業的インパクトなどを分かり易く解説します。日々の隙間時間等を利用してご覧頂ければ幸いです。

 

 

KDDI総合研究所 リサーチフェロー 小林雅一

 

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