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調査レポートR&A発行「バーチャルYouTuber視聴者の調査」

2018年11月8日
株式会社KDDI総合研究所

KDDI総合研究所員が、国内外のICT市場動向、情報通信政策などについて多角的な視点から調査したレポートR&Aを発行しました。

 

タイトル:バーチャルYouTuber視聴者の調査

 

執筆者 :株式会社KDDI総合研究所 フューチャーデザイン部門 横田健治

 

サマリー:最近、バーチャルYouTuberと呼ばれる、YouTubeなどの動画サイト上でタレント活動をするCGのキャラクターが盛り上がりを見せている。バーチャルYouTuberが出演する動画では、モーショントラッキング技術により演者の動きをキャラクターに反映させているため、アニメに比べて短期間かつ低コストでキャラクターの動画を作ることができる。また、バーチャルYouTuberが出演する動画は、事前に撮影して投稿・配信されるだけでなく、ライブによる配信も行われており、バーチャルYouTuberが視聴者のコメントに反応するといった双方向のコミュニケーションが行われている。

本レポートは、バーチャルYouTuberの提供価値を明らかにすることを目的とし、バーチャルYouTuberを頻繁に視聴する20歳から39歳の男女に実施したグループインタビュー調査の結果を紹介する。

グループインタビューでは、バーチャルYouTuberはキャラクターとしての設定があることが魅力であり、人間のYouTuberが無理してハイテンションになる動画と比べて、安心して見ることができるという意見が多かった。この意見や他の様々な意見を総合すると、バーチャルYouTuberの提供価値は次の3つにまとめられる。<1>自分の都合に応じて視聴できること。<2>自分の安心できる世界観の中に浸ることができること。<3>共感や自己肯定感を感じることができること。これら3つの価値は、従来のサービスでは同時に満たすことができていなかった可能性が高い。一方、バーチャルYouTuberは、実在の人物に比べてキャラクター設定の自由度が高く、従来のサービスとは異なる世界観を作り出しており、これら3つの価値を同時に満たしやすいと推察される。そのため、バーチャルYouTuberは一時的な流行ではなく、ひとつの新たなジャンルとして今後定着していくものと思われる。

 

キーワード:コンテンツ・メディア

 

地域:日本

 

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