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4K高解像度映像の伝送に対応したAR遠隔作業支援システムを世界で初めて開発

~5G時代における臨場感の高い4K映像を用いた遠隔作業支援がより身近に~

2019年3月13日
株式会社KDDI総合研究所

株式会社KDDI総合研究所(本社:埼玉県ふじみ野市、代表取締役所長:中島康之、以下「KDDI総合研究所」)は、作業現場からの4K高解像度映像のリアルタイム伝送を可能にしたAR遠隔作業支援システム「VistaFinder Mx」(注1、以下「VistaFinder Mx」)を世界で初めて開発(注2)しました。

 

 

 

 

4K衛星放送や4K動画配信サービスなどの実用化に伴い、4K映像を用いた遠隔からの作業支援などへの応用に期待が高まっています。そのような中、4K映像に対応したウェアラブルカメラや、MEC(マルチアクセス・エッジ・コンピューティング)(注3)などに活用できる小型高性能PCの出現に伴い、より可搬性が高いスタイルでの4K映像の撮影・伝送が可能になってきました。

 

「VistaFinder Mx」は、これらの機器を活用し、また、KDDI総合研究所が開発したMPEG符号化・復号・処理ソフトウェア「MP-Factory」(注4)を搭載することで、4G LTEや次世代移動通信システム(以下、5G)のネットワーク(注5)を経由して、数十Mbpsのビットレートで高品質な4K/60p映像(H.264/AVC形式、注6)の伝送を可能にしました。4K映像による高解像度化は、複雑な機器のメンテナンスや機器番号の読み取りなどにおいて鮮明な映像を伝送するのに有効であり、作業現場での作業効率の向上や、ヒューマンエラーの低減に効果的です。

 

4K高解像度映像の伝送に対応した「VistaFinder Mx」は、2019年6月以降に発売を開始する予定です。

 

KDDI総合研究所はこれからも、5Gを用いて日常生活やビジネスシーンにおいて、お客様の体験価値を向上する先進的な取り組みを進めていきます。

 

【お問い合わせ先】

 

【KDDI総合研究所製品HP】

 

 

(注1)スマートフォン、タブレット、モバイルPC、スマートグラスなどで撮影した現場の映像を、非常に帯域が限られたネットワークや5Gのような高速なネットワーク回線において、簡単、安全、高品質に伝送することができる遠隔作業支援システムです。ウェアラブル端末によるハンズフリー伝送、AR(拡張現実)による直感的な作業指示など多彩な機能を有しています。なお、「VistaFinder Mx」は、その遠隔作業支援の分野における業績が認められ、情報通信及び放送の進歩発展への著しい功績に対して贈呈される第63回前島密賞(2017年度)を受賞しました。

 

(注2)当社調べ。

 

(注3)クラウドではなく、より現場の近くに設置された計算端末で大容量データを高速に処理することで、遅延や負荷分散を行う手法またはシステム。

 

(注4)モバイル映像から4K映像まで、さまざまな映像関連サービスに対応した映像・音声のコーデックをはじめ、自動画質評価、フレーム精度高速編集、RTP送受信などの多彩な機能を提供するソフトウェア開発キット(SDK)です。なお、「MP-Factory」は、MPEG符号化・復号・処理に関するソフトウェア化への技術貢献が認められ、第64回前島密賞(2018年度)を受賞しました。

 

(注5)5Gの試験用ネットワークを構築して行った実験での結果です。

 

(注6)発売時の想定仕様です。4K/60pの送受信には比較的高いスペックのPCが必要となります。尚、2019年夏以降にH.265/HEVCへ対応する予定です。

 

※ニュースリリースに記載された情報は、発表日現在のものです。 商品・サービスの料金、サービス内容・仕様、お問い合わせ先などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。