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調査レポート R&A「2021年の中国通信業界の展望」

2021年1月26日
株式会社KDDI総合研究所

KDDI総合研究所は、国内外のICT市場動向、情報通信政策などについて多角的な視点から調査したレポートR&Aを発行しました。

 

タイトル:2021年の中国通信業界の展望

執筆者 :フューチャーデザイン部門 神津 実

 

サマリー

●情報通信政策全般(第14次五カ年計画)

・第14次五カ年計画が2021年3月開催の全人代で発表され、より具体化された通信政策が2021年末頃に発表される見通し 第14次計画では“次世代情報技術”が重点支援産業となり“5Gの応用、IoT、自動運転、半導体”が重点分野となる見通し

・通信政策では新型消費(5Gが牽引する消費)の発展促進策が盛り込まれる可能性が高い

●5G・通信市場動向

・5G対応の1000元端末が複数販売され5G利用が進む見通し

・中国では先行してB2B市場を中心に5Gが発展する。B2Cについては高精細映像、xR、クラウドを中心に発展する見通し

・注力領域

・・B2B分野:鉱山、港、工場、電力、鉄鋼、建設、医療、交通、エネルギー、Private5Gの導入

・・B2G:スマートシティ、デジタル行政

・・B2C:高精細映像、xR、クラウドゲーム

・5G SAが全国の都市で利用可能になる見通し

・中国広電が5GとTVを融合させた放送を開始

●プラットフォーム規制

・アリババグループなどの巨大プラットフォーマーを対象とした規制が導入される

・プラットフォーム企業への独占行為の禁止(顧客ごとに価格差をつける)ライブ配信やライブコーマスへの制限が立法化される見通し

・オンライン小口融資に関する規制を導入する見通し(自己資本比率の下限を設定しアントの上場を認めない)

・信用情報の行きすぎた収集や利用方法について立法化する見通し (信用情報を利用してのサービスに制限が加わる見通し)

●質の高い経済・社会に向けての取組み

・中国はこれまで規模や投資に頼る量的拡大を基盤に成長してきたが、今後は“質の向上” という新たな理念を掲げていく

・特許法改正、著作権法を改正し、研究者が安心して開発できる環境を整える

・個人情報保護法やデータ安全法(データセキュリティ法)を制定して安心して暮らせる社会を実現する

 

地域:中国

 

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