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調査レポート R&A「2023年の中国通信業界の展望」

2023年3月6日
株式会社KDDI総合研究所

KDDI総合研究所は、国内外のICT市場動向、情報通信政策などについて多角的な視点から調査したレポートR&Aを発行しました。

 

タイトル:2023年の中国通信業界の展望

執筆者 :康 佳慧

 

サマリー

■ 5G・6G関連動向
・2023年の5G契約数は、政府目標である40%の普及率と5.6億の実利用者数を少し上回る見込み。
・中国広電が2022年に第4事業者として参入、2023年は5G NRのコンテンツ放送とDXソリューションに注力する見込み。
・中国電信と中国聯通は新たに取得した900MHz帯で農村部と遠隔地の5Gカバレッジ拡大を目指す。
・5Gミリ波の商用時期は未定。関連設備・端末・中核チップ・モジュールは国産がメインになる。
・MNO各社は引き続き法人DXプラットフォームとクラウド事業に注力、メタバースと演算力ネットワークが主要開発分野となる見込み。
・政府主導の6G推進グループは周波数の効率的な利用、衛星と地上通信の一体化、6GとAI技術の融合に注力する見込み。

 

■ 情報通信政策
・2022年に、MNO各社は都市部全域の光回線化と5Gエリア化を達成。2023年は都市部の光回線の利用者数増加とルーラルエリアの5Gエリア拡大に注力する。ルーラルエリアではユニバーサルサービス補助を活用し、農業生産、遠隔医療、オンライン教育で5Gを活用する見込み。
・工業・情報化部はデータセキュリティ規制を強化し、データ廃棄を命じる可能性やデータの利益分配へ介入する可能性がある。
・2023年以降の情報通信政策では産業用メタバースに注力する見込み。

 

■ プラットフォームとメタバース規制
・中国政府は2022年にプラットフォーム関連の制度を整備したが、2023年はこれを活用したプラットフォーム経済の発展を奨励する見込み。
・2023年はメタバース分野での政府レベルの規制ガイドラインや業界の自主規制が増える見込み。

  

 

地域:中国

 

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