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動画から必要な画像のみを選定 3DGSの3Dモデル生成を高速化する技術を開発

2026年6月24日
株式会社KDDI総合研究所

KDDI総合研究所は、2026年6月24日、スマートフォンやビデオカメラで撮影した動画から必要な画像を選定し、3D物体の細部や質感まで再現可能な次世代の3D表現形式である「3D Gaussian Splatting(以下 3DGS)(注1)」の3Dモデル生成を高速化する技術(以下 本技術)を開発しました。
また、本技術により従来技術(注2)に対して3Dモデルの画質を維持しつつ、その生成速度を5倍高速化することに成功しました。(注3)

 

今後は、3Dモデルのさらなる品質向上に向けた研究開発と、本技術の実用化に向けた実証を進めます。実用化することで、人手不足や生産性向上が課題となっている建設・不動産・製造業において、3Dモデルを用いた現場の記録・共有による産業のDXに貢献します。また、SNSなどの新たなキラーコンテンツとして人物や身の回りのモノを3Dモデル化し、新しいビジュアルコミュニケーションの形を提案すると共に、「誰もが3Dを日常的に活用できる未来」の実現を目指します。

 

 

 

 

従来技術と本技術の比較

 

 

■ 背景
近年、現実の風景や物体を撮影した動画から、立体的な空間を表現する3Dモデルを自動生成する技術が登場しています。その中でも、物体の細部や質感まで自然に再現できる3DGSは、次世代の3D表現形式として注目されています。一方で、3DGSの生成過程においては、生成に利用する画像のカメラ姿勢推定や3Dモデルの画質の最適化の反復計算に時間を要するため、画質の維持と処理の高速化をいかに両立させるかが課題となっています。

 

■ 本技術の概要
KDDI総合研究所は3Dモデルの生成に要する時間を短縮するため、生成に利用する画像の選び方に着目しました。具体的にはこれまで研究を進めてきた「グラフ信号処理技術」(注4)を活用し、画像同士の類似性にもとづいて、画像内の特徴(撮影画角など)が多様になるような画像群を選定する手法を考案しました(特許出願中)。これにより、3Dモデルの画質を維持しつつ、生成処理の高速化を実現しました。本技術を使った3Dモデルの生成方法は以下の通りです。

 

・撮影した動画を画像に分解し、分解した画像を比較して類似度をそれぞれ計算。類似する画像同士を接続したグラフを構築。

 

 

 

 

・グラフ構造を参照して、画像の組み合わせの中で画像の多様性を評価するスコア(以下 多様性スコア)を算出。多様性スコアが高い画像を自動で選定(信号処理分野の国際会議「ICASSP 2026」に採録(注5))。
・選定された画像群をもとにAIで3Dモデルを自動生成。

 

 

 

 

KDDI総合研究所は、2030年代の6Gを見据え、立体的な映像や音響の制作・伝送技術でXR領域を高度化し、遠隔とのコミュニケーションやエンターテインメント、ビジネスの分野で革新的な体験価値の創出に貢献します。

 

なお、2026年7月1日から9月27日まで日本科学未来館(東京都江東区)で開催される「特別展『大南極展』」のKDDIブースにて、本技術を使った「3D写真の生成」を体験(注6)できます。

 

 

 

(注1)3D物体を表現するデータ形式で、複数の画像から、ガウシアンと呼ばれる粒子の集合体として表現。
(注2)2024年にコンピュータビジョンの国際会議で発表された本技術と同様の課題(3Dモデル生成における画像選定)を扱う手法を従来技術として採用。
(注3)当社実験環境において、人物1人を被写体として撮影した動画から、人物の3DGSを生成する際に要した処理時間の平均をもとに算出。従来技術との処理時間の比較は、画質の客観的評価指標であるPSNR(Peak signal-to-noise ratio)の値が同等となるように3DGSを生成した際にかかる時間を比較。
(注4)グラフ信号処理技術:データ間の関連性や構造をグラフとして表現し、そのグラフ上の信号(データ)を解析・処理する技術。
2021年4月20日報道発表 
XRに関する海外最先端研究機関との共同研究プロジェクト開始
(注5)KDDI Tech note: 
【ICASSP2026 参加レポート】スペインで最新の「音声×LLM」「3DGS」技術に触れてきた!KDDI総合研究所から採択された6件の論文も紹介
(注6)3D写真の生成体験は会期中(2026年7月1日~2026年9月27日)の金曜、土曜、日曜、祝日および8月10日、12日、13日に実施します。実施日は3D写真の生成体験希望者に整理券を配布します。
2026年6月24日KDDIトピックス
南極観測70周年記念 「特別展『大南極展』」、南極観測を支える通信技術を展示

 

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