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日本発の海底探査チーム「Team KUROSHIO」

Shell Ocean Discovery XPRIZE 「Round2 実海域競技」(決勝)競技日程 終了のお知らせ

2018年12月25日
国立研究開発法人海洋研究開発機構
国立大学法人東京大学生産技術研究所
国立大学法人九州工業大学
国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所
三井E&S造船株式会社
日本海洋事業株式会社
株式会社KDDI総合研究所
ヤマハ発動機株式会社

国立研究開発法人海洋研究開発機構、国立大学法人東京大学生産技術研究所、国立大学法人九州工業大学、国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所、三井E&S造船株式会社、日本海洋事業株式会社、株式会社KDDI総合研究所及びヤマハ発動機株式会社からなる「Team KUROSHIO」は、海中ロボット等を用いて、超広域高速海底マッピングの実現を目標とする海底探査技術の国際コンペティション「Shell Ocean Discovery XPRIZE」に挑戦しており、2018年12月9-19日にギリシャ共和国・カラマタ沖にて「Round2実海域競技」(決勝)に臨みました。

 

Team KUROSHIOは、12月19日22時50分(JST)にXPRIZE財団へマッピングデータを提出し、競技の全日程を終了いたしました。本コンペティションの結果は2019年3月頃に発表される予定です。

 

Round2実海域競技に挑んだTeam KUROSHIOへの多大なるご支援・ご声援をいただき、誠にありがとうございました。今後ともTeam KUROSHIOへのご声援の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

Shell Ocean Discovery XPRIZEの最新情報、重要な日程及び決勝進出チームに関する情報は、XPRIZE財団ホームページをご覧ください。

 

 

【Team KUROSHIO共同代表・チームリーダー 中谷武志コメント】

難しい海況の中ではありましたが、Round2本番では現在でき得る最大限のパフォーマンスを発揮することが出来たことを素直にうれしく思っています。これまで支えてくださった方々への感謝の気持ちでいっぱいです。

12月13-14日に実施した初回のトライでは、調査海域の直前にてAUVの切り離しがうまく動作しないというトラブルに見舞われました。主催者であるXPRIZE財団との話し合いによりリトライが認められ、修理をしてリトライ再度競技に臨むことが出来たわけですが、一発勝負の難しさを痛感しました。

12月16-17日に実施したリトライでは大きなトラブルなく制限時間を最大限に活かすことができ、ほぼ想定どおりのデータを入手できました。その後の解析により、定められた解像度を満たすマッピングデータを作成・提出することができたと考えています。

競技を終えて、トップ3に入った手ごたえはあります。2019年3月頃に予定されている結果発表まで、まさに"果報は寝て待て"です。

我々は、今回の大会に参加するにあたり、海上海中ロボットを用いて調査を無人化し、安価にそして気軽に海底調査を行うサービスを提供する"One Click Ocean"構想を打ち立てました。今回の大会を通じて培った技術とオペレーションをさらに発展させて、日本発の調査技術を世界へ展開して参りたいと思います。

中谷武志

マッピングデータ提出及びサインセレモニー

(左から)西田祐也(九州工業大学)、大木 健(海洋研究開発機構)、Dr. Jyotika Virmani(XPRIZE財団 Prize Lead)、中谷武志(海洋研究開発機構)

 

 

※XPRIZEについて
1995年に設立された米国の非営利組織である「XPRIZE財団」によって運営され、世界の大きな課題を解決することを目的とした世界コンペティション。「学習」「探査」「エネルギーと環境」「世界規模の開発」「生命科学」の5分野をテーマとする。最近では、民間による最初の月面無人探査を競う「Google Lunar XPRIZE」が話題となった。

 

【本件お問い合わせ先】

Team KUROSHIO広報担当 杉山・安蒜

電話:046-867-9250

E-mail:kuroshiopr(at)jamstec.go.jp

 

【Shell Ocean Discovery XPRIZEについて】
〇目標
・500km2の海底マッピング(解像度:水平5 m、垂直50cm以上)の実現

 

〇主なルール
・支援母船を用いない等、海域に人が立ち入らない(海域へのロボットの展開・回収含む)
・機材の持込みは40feetコンテナ(外寸 L×W×H=12.19×2.43×2.59(m))1つまで
・調査後48時間以内での海底地形図の作成及び提出

 

〇賞金総額
・700万ドル(約8億円)
(内訳:1位400万ドル、2位100万ドル、中間賞100万ドルはRound2進出9チームに分配、NOAAボーナス賞100万ドル(米国チームのみ))

 

〇コンペティション内容
Shell Ocean Discovery XPRIZEでは下記の2ラウンドで海底マッピング技術を競います。

 

(1)Round1技術評価試験(2018年1月実施済)
・高速かつ広域での海底探査に必要な11項目の技術に関する評価試験

 

(2)Round2実海域競技(2018年11-12月実施済)
・水深4,000mで24時間以内に最低250km2以上の海底マップ構築
・海底ターゲットの写真撮影(10枚)

 

〇Shell Ocean Discovery XPRIZEのスケジュール
Shell Ocean Discovery XPRIZEはおよそ3年間にわたるコンペティションです(図参照)。

 

※ニュースリリースに記載された情報は、発表日現在のものです。 商品・サービスの料金、サービス内容・仕様、お問い合わせ先などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。