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マルチデバイス連携が可能なスマートフォン用対話プラットフォームの開発 利用者の嗜好や習慣を理解し最適な情報提供を実現

2013年10月10日
株式会社KDDI研究所

 KDDI研究所は、Android搭載スマートフォン・タブレット用音声対話プラットフォームを開発しました。本プラットフォームを用いると、スマートフォン上の3Dキャラクターとの対話により、STB(セットトップボックス)や車載器といったデバイスとの連携や制御が可能になります。また、対話内容から利用者の関心・嗜好・習慣などを端末内部に記憶し、対話応答の際に、それらの情報を反映した最適な情報を提供することができます。

 

【背景】

 近年、身の回りのデジタル機器が増えています。しかし、その操作は機器ごとであり、リモコンの数が増え、機器ごとに操作方法を覚えるのが、利用者にとって負担となっていました。スマートフォンと対話することで身の回りのデジタル機器を操作することのできる音声対話機能は、誰でも使える統一的なユーザインタフェースを与えることが可能ですが、デジタル機器の操作とスマートフォンの音声対話機能を繋ぐインタフェースは統一されておらず、両者の連携は容易ではありませんでした。

 

【今回の成果】

 このたびKDDI研究所は、Android搭載端末上で動作する対話プラットフォームを開発しました。本プラットフォームを端末アプリに利用すると端末の画面に3Dキャラクターが表示され、音声対話機能が追加されます。利用者の様々な言葉からその意図を抽出する意図推定と、抽出された意図に対して対話応答を決定する対話制御の処理を高速に行うことで、今までサーバで行われていた処理を端末だけで行うことが可能となりました。3Dキャラクターとの対話から、利用者の関心・趣味嗜好・生活習慣など様々な属性を端末内部に記憶し、対話応答の際に利用者個人に合わせた情報や機器操作環境の提供が可能になります。 本プラットフォームは通信機能を備えており、スマートフォンと他機器との連携が簡単にできるようになります。例えば、本プラットフォームを利用したアプリをスマートフォンとSTBに搭載すると、スマートフォンからSTBの遠隔操作が実現できるようになります。また、3Dキャラクターが異なる機器画面間を移動するといった演出もできるため、移動先の端末でも同じインタフェースで操作できるようになります。

 

【今後の展望】

 本プラットフォームを利用したSTB連携スマートフォンアプリ“Personal Assistant”を、10月14日から東京ビックサイトで開催される第20回ITS世界会議 東京2013に展示します。

 

 今後は、本プラットフォームをさまざまなアプリケーションに利用していく予定です。また、ネットワーク上の対話制御との連携により、インターネットの膨大な情報を利用者個人の関心・嗜好を考慮して効率的に活用可能な対話システムの開発を進めていきます。

 

以上

 

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